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工的に作った穴が拡大したり、縮小する変化を測定する実験を行う予定であるとのことであった。計測は、8.5m上方のカメラで行う。

写真7は、長さ44.5m、幅2.39m、深さ2.44m、最大水深2mの風洞水槽である。造波装置は、5秒周期で最大60cmの波を生成することができ、それと同時に、風速16m/sまでの風を加えることができる。曳航台車は、チャンネルの全長にわたって移動することができ、その速度は、閉ループのサーボモータで0から2.0m/sまでコントロールすることができる。そのときの曳航力は、最大速度で、2.2kNから1.1kNである。

 

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写真 2.2-7

 

この隣には、長さ33m、幅と水深が0.5mの波動水槽があった。波高25cmまでの造波器があり、0.041m3/secの流量の流れを起こすことができ、最大移動速度74cm/sの小型の曳航台車も装備されている。写真8にあるのは、群速度の遅い高周波の波に、後から群速度の速い低周波の波を当て、砕波の現象を計測するという実験の装置である。手前のレール上を移動するカメラで計測がおこなわれる。他に、水槽の中央から泡を発生させ、水槽上部の発振器からレーザを照射し、乱流中での熱の移動を計測する実験も行われていた。

 

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写真 2.2-8

 

写真9は、高圧水槽で、内径が0.57m、深さが2.1mプラス先端の半球分がある。この水槽は、戦艦の大砲の弾を輪切りにしたものを使って作ったとのことで、先が半球状になっているのである。圧力は、1050psiまでかけることができ、清水、海水いずれも使用できる。圧の計測精度はフルスケールの±0.11%である。

 

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写真 2.2-9

 

 

 

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