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居住区画;

130人分の居住区画は全ての危険区画の風上に来るように配置している。

ドリルフロアーから居住区後部のマスタープラットホームへは空中歩廊を設け、火災等非常状態に於てドリルフロアー上の作業員が一旦甲板上に降りることなく直接救命ボート或いは居住区安全区画へ逃がれるようにしている。

デリック、サブストラクチャー、ドリルフロアー;

本船はデュアルハンドリング操作に適したデリック1基を装備。

各種掘削作業情況に先立ち、ドリルパイプの3本繋ぎやライザーの接続(?)は動力マウスホールにて掘削とは独立に行い、デリックのセットバックヘ格納しておく。この結果、ドリルパイプ、ライザー、或いはケーシングの準備時間は60%削減される。

デリックやドリルフロアー上では手動操作を出来るだけ廃し自動化(機械化)を最大限取り入れる様に最新の設備を装備する。

BOPは一塊で取り扱う事ができ、点検やテストは上甲板及びその下層甲板上にて行える。

スラスター;

尾側に2基の水中取付/取外し式アジマススラスター、3基の引き抜き型アジマススラスターを船体中程に、2基のトンネル型スラスターをバウに装備。

尾側の2基のスラスターにて航海速力13ノット。

船底から突き出しているスラスターは全て引き込み式とし浅い海での航海、或いは容易にドライドックできる。

全スラスターは船体内部から検査、保守できる。と言うのはユニット全体は専用の引き抜き装置にて上甲板上に持ち上げる事ができるから。FIGURE 3に図示

パイプトランク及び通路;

二重底にパイプトランク及び上甲板下両舷及び両舷バラストタンク上に通路を設けている。

通路は表の居住区から艫の機関室まで装備することで安全通行を確保している。この通路からは船体内部の各種区画、ホールド、タンク等へも行くことが出来る。

二重底に設けたパイプトランクは艫のポンプ室から最表部のポンプ室まで繋がっており、これは機関室からの脱出経路をも兼ねている。

その他の特徴;

中央後部上甲板は掘削装置(注;下記ワークオーバーライザー用の貯蔵ラックのこと)用に広範囲に渡るデッキ面積を確保している。ウエルテスト装置は嵩上げ(レイズド)甲板を設け其の上に配置することによりこの広いデッキ面積を其のまま確保できる様に配慮。

ワークショップ及び倉庫は煙突の後部に装備、其の後部(船尾)の上甲板両舷にはバーナーブーム取り付け用ヒンジ構造物が装備される。

上甲板には搬出入の必要な区画の為にハッチあり。このことは掘削船の建造中に長納期の必要な機器の装備においても特別の準備不要。

デリックの直前部の上甲板はケーシング及びドリルパイプ用のストレージラックスペース。

 

 

 

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