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 (4)漁業事情
 メキシコは、太平洋岸とカリブ海岸の長い海岸線と広大な大陸棚に恵まれ、さらに太平洋に面したカリフォルニア半島の沖合は、暖流と寒流とが合流し、水産資源の豊富な好漁場となつている。
 メキシコは、1969年に領海を12海里に拡張し、次いで76年には20海里排他的経済水域を設定して域内の資源は全てメキシコに属し、その開発はメキシコ人の手により行うとの政策を採った。
 以後、政府は82年に漁業省を設置するなど、漁業の振興に特に力を入れており、年間漁獲量140万トンの漁業国となっている。
 太平洋岸の主な魚種は、伊勢えび、えび、かき、あわび、アンチョビー、まぐろ、かつお等でありメキシコ海岸ではえび、たら、あじ、ぼら等である。
 魚介類の輸出は年々増加しており、95年は7億ドルに達している。
 冷凍えびが最大の輸出商品であり、日本も年間約4,000万ドルの魚介類を輸入している。  現在、メキシコの漁船総数は大小合わせて約58,000隻といわれ、このうちの約80%はえび船で占めており、次いで、いわし船、まぐろ船となっている。
 メキシコは漁船保有量(100G/T以上の鋼造漁船)は、1997年12月末現在379隻、103,713G/Tで、その平均船齢は21年である。
 漁獲量と漁船保有量の推移は、次の通りである。

 

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