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(3)造船事情
 リビアが海運業に力を入れ始めたのは、1970年代以後であり、また、漁業も外国船によって行われていたため、国内には一般船舶は勿論、鋼造漁船についても建造可能な造船所はない。
 船舶の修理を行う施設が、トリポリ、ベンガジの両港にあるに過ぎない。
 トリポリ港には、港湾局の運営管理する浮ドック(能力5,000トン)、スリップ・ウェー(最大500G/T型船)、修理工場などがある。

(4)漁業事情
 リビアの近海は、まぐろ、いわし、えび、海綿、その他多種類の水産資源に恵まれた好漁場であるが、リビアの漁業開発は進んでいない。
 この水域での漁労は、対岸のイタリア、マルタ、ギリシャなどの漁民によって行われている。
 リビア漁船による漁獲量は、年々増加しているとはいえ、86年の18,000トンに対し、95年の34,500トンに過ぎない。
 漁船保有量(100G/T以上の鋼造漁船)は、97年12月末現在60隻、11,059G/Tあるに過ぎず、この船腹量は過去数年間変わっていない。

 

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