? 結論
1.現状では、造船業は主に国内市場を対象とし、建造される船舶の多くは小型船である。その大多数は鋼船であり、木造船は5%に過ぎない。
2.造船部門はさまざまな制約に直面しているが、マレーシアの小規模造船所は、海外市場にほとんど進出することなく、国内市場の要求によく応えて、競争力を維持してきた。国際市場に積極的に参加するためには、マレーシア造船産業は国の合理化能力に頼り、また次の諸点に力を入れて、産業基盤を強化しなければならない。
・造船を、重工業の発展・輸出促進という国策の重要な構成要素として位置づけること。
・工法の改善、設備の改善、労働者の技能の向上を通じて、生産性を高めること。
・国内機関から、海事産業の人的資源の訓練・育成に対する支援を得ること。
・既存施設・設備の利用を極大化すること。
・技術力を向上し、既存設備を近代化すること。
・国内および海外の船主が、マレーシアに新造船を発注するような優遇策を講じること。
・技能開発計画の実施。
3.マレーシア造船産業は、漸進的発展過程をたどるべきであり、小型船艇の建造に注力すると同時に、設備の改善と近代化を推進する必要がある。これを適切なインフラストラクチャによって補完すれば、造船業の発展は、2020年までに完全な先進国になるという国家ビジョンと合致することになろう