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「SSF世界スポーツフォトコンテスト'98」入賞作品公開

 

"世界最高峰のスポーツフォトコンテスト"躍動する内体の美、ヒューマニズム溢れる感動のシーン、ゲームの決定的瞬間など、スポーツに関するあらゆる写真を競うスポーツフォトコンテスト。

第3回目を迎えた今年は、世界50カ国から12,000点を超える応募があり、厳正な審査の結果、入賞作品が決定しました。

その極めて質の高い作品の数々をご覧いただき、1枚1枚の写真から表現されるメッセージや感動を味わってください。

 

SSF World Sports Photo Contest'98

 

【審査員総評】

 

伊東順二(美術評論家)

今回のコンテスは過去のコンテストに比ベ、写真の質が非常に安定して、高いレベルの作品が揃っていた、本コンテストは、他のスポーツフォトコンテストと異なり、その文化性に注目し、競技性よりも肉体そのものを表現するコンテストであり、それがようやく応募作品に浸透してきた。また、写真はその報道性が非常に強いので社会的な倫理を守りながら、その枠をどれだけ拡大していけるかという試みを本コンテストはしていると思う。写真の質はもとより視点に重きを置いた作品が選ばれたことは、このコンテストが創られた意義を強く感じた。印象に残った作品は、シンクロナイズドスイミングの写真である。非常にきれいで、ありそうでないような、水面がうまく視覚効果を創っていた。またモンゴからの写真はいつ見ても新鮮だ。

 

リッチー・クラークソン(全米報道写真家協会会長)

2年前に比べ全体的に進歩していると思う。写真の質も平均してもとても良くなってきている。今回は審査の過程でいろいろな議論があったが、賞を決定するにあたってこれは非常に重要なことだと思う。世界中で様々なコンテストがあるが、現在世界で最も重要な3つのコンテストが開かているのは、アメリカ、イギリス、日本であると思う。それはその国民がスポーツに大きな関心を持っているとこうことに大きく影響されている。ゴールドプライズの作品は非常に創造的な写真であるといえる。このような創造的な作品が参加しているとこうことも非常に意義深いと思う。

 

長友啓典(アートディレクター)

非常に力強いものから、ヒューマニティ、ユーモア溢れるものまでバランス良く受賞作品が集まったと思う。その中で、私が今年すごく興味があり最初から気にかかっていたのが、人間、人物が全然出てきていない南アフリカのサッカーのゴールの写真。人の足跡とか、そういったもので人の気配を感じさせながら、スポーツの楽しさとかを表現できている。競技者もいない、観客もない、でもスポーツを感じさせるあの写真が入賞したのはすごく良かった。これからのこのコンテストに幅が広がるのではないかと思った。

 

西木正明(作家)

最後に残った写真は、非常にレベルの高い作品が多かった。作品を見ていて、世界中の国や民族の間で、カルチャーの違いが出ていて、本当に楽しかった。また、我々日本人の感覚ではスポーツ写真に限らず、絵などでもそこに宗教的概念の入る余地は全くないが、それは日本人だけの感覚で、外国人から見るとやはり宗教が非常にシリアスなものであるということがよく解って勉強になった。作品としては、マラソンのワンシーンは印象に残った。一人で道路の中央にあるラインの上を走るランナー、あとは全部シルエットであり、影が路上に伸びたこの状況を発見して、すかさずシャッターを切ったカメラマンの見方が素晴しいと思った。

 

【審査委員】(順不同)

長友啓典[アートディレクター]

伊東順二[美術評論家]

井上進一郎[Number編集長]

岸本健[スポーツ写真家]

岡野俊一郎[IOC乗員]

鈴木博和[スポーツニッポン写真部長]

上松忠夫[デイリースポーツ写真部長]

西木正明[作家]

リッチー・クラークソン[全米報道写真家協会会長]

デトレフ・シュロットマン[シュポルト誌元アートディレクター]

平井元[キャノン(株) 広報宣伝本部本部長]

岩城淳子[日本アムウェイ(株) 広報部長]

 

【賞・賞金】

●ゴールドプライズ(\10,000,000)

●ファイネスト・スポーツ・フォトグラファー(\1,000,000)

●スペシャル・フォトグラフ・アワード《キヤノン賞》(\1,000,000)

●スペシャル・フォトグラフ・アワード《日本アムウェイ賞》(\1,000,000)

●ベスト・スポーツ・プレス・フォトグラフ《在京スポーツ6紙会賞》(\600,000)

●SSFアワード(\500,000)×5

●ベスト・カルチャー・フォトグラフ(\500,000)

●ベスト・ヒューマニティー・フォトグラフ(\500,000)

●ベスト・ウーマン・フォトグラフ(\500,000)

●ベスト・ファミリー・フォトグラフ(\500,000)

●ベスト・ユーモア・フォトグラフ(\500,000)

 

■写真展"One Moment in Time"

世界スポーツフォトコンテスト'98入選作品約200点を一挙公開いたします。

世界最高峰のコンテストで選ばれた質の高い作品をぜひご覧ください。

 

【スケジュール】

■横浜そごう(1998.8.5〜8.17)

■大阪ワールドトレードセンター(1993.9.13〜9.27)

■世田谷美術館(1998.10.27〜11.1)

■福岡岩田屋(1998.11)予定

■東川町文化ギャラリー(1999.3)予定

◎写真展開催会場募集中!

持しくほSSFまでご連絡ください。

 

■問い合わせ「SSF世界スポーツフォトコンテスト事務局」笹川スポーツ財団内

〒105-0001東京都港区虎ノ門1-15-16

TEL:03-3502-8778 FAX:03-3580-5968 http://www.ssf.or.jp/

 

 

 

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