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iii.HFID

水素炎中に炭化水素が導入されると、ジェットノズル先端で燃焼している高温のエネルギーによって複雑なイオン化が生じる。

炎をはさんで対向した電極を設けてその間に直流電圧を印加すれば、炭化水素の炭素数に比例した微少なイオン電流が流れる。この方法はこの電流を高抵抗を介して、電圧に変換し全炭化水素量を測定する方法である。

水素炎イオン化法による炭化水素濃度の測定は試料ガス中のCO,CO2、H2O,NO,NO2等の無機ガスは指示に影響を与えないが、O2(酸素)の濃度変化は指示に影響を与える。この影響のしかたは複雑で様々な因子で変化し、一般に酸素干渉と言われている。各種流量、燃料組成、燃料組成の比、デテクタの構造(酸素の有無)等によって変化する。

iv.磁気圧法

不均一磁界中に常磁性の気体が存在すると常磁性体は磁界の強い方に引きつけられてその部分の圧力が上昇する。O2ガスは他のガスに比較して常磁性が非常に強いことを利用したものである。

圧力上昇△Pは次の式によって示さる。

 

045-1.gif

 

非磁性の気体(窒素)を使って磁界外に圧力上昇を取り出し、電磁石を交番励磁し、圧力変化をコンデンサーマイクロホンで電気信号に変換する。出力は酸素濃度に対してリニアーとなる。

 

 

 

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