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(6)トヨタ自動車のリーンバーンエンジン用NOx吸蔵還元型触媒

トヨタ自動車ではリーンバーンエンジン用のNOx吸蔵還元型触媒を実用化している。この例ではAl2O3担体にPtを1.8wt%、NOx吸蔵物質をAl2O3100gあたり0.18mol担持したものを使用している。

この触媒のNOx吸蔵還元メカニズムを模式図で示す。排ガス中のNOxは酸化雰囲気では貴金属上で酸化され、それに隣接するNOx吸蔵物質と結合して硝酸塩を形成して吸蔵される。還元雰囲気および等量点では硝酸塩が分解し、貴金属上で還元ガスと反応してN2に還元される。この過程で吸蔵物質はNOxを吸蔵する前の状態に戻る。

実際の車では、触媒はこのNOx吸蔵と還元を繰り返してNOxを浄化すると考えられる。

 

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図2.3-1 NSR触媒上でのNOx吸蔵還元メカニズム

(出典:松本伸一、触媒、39(3), 210, (1997).)

 

 

 

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