開催県挨拶
三重県農林水産商工部 次長 濱田智生
今日は財団法人アジア太平洋観光交流センターさんのご好意により、三重県においてこうした会議が催されるということ、本当にありがとうございます。
また、県外からもたくさんの方に来ていただきました。「お伊勢参り」の名のように、三重県というところは人が交流し、行き交った場所です。そういう意味ではまさしく皆様に伊勢の交流の場というのをこの会議の後にでもしっかりと見ていただけるとありがたいと思います。
観光産業は、雇用の場として、あるいは産業としても1割以上のものを占めるという大きな動きがあるのですが、必ずしも我が三重県を含めて、世界の方々が来られる形になっていません。
私どもも昨今のこの観光の冷え込みの中において、こういったものを本当に真剣に考える時だと思います。今、関係者の方々を含めて、「なぜだろう、三重県は本当に資源がないのだろうか」「いや私たちの目から見ても非常に資源はある。外国の方に来ていただいても十分に満足いただけるものがあるのではないか。それがなぜ発揮できないのか」と、いろいろ考えたり議論しているところです。
そうした時に、こうしたワークショップが開催されるということで、今日の結果を本当に楽しみにしています。
先ほどもご紹介があったように、今回の話は単なる講演形式ではなく、ここにお集まりの皆様が参加できる形になっています。これは私もあまり体験したことがないので、どのようになるのか楽しみに思いながら参加させていただこうと思っています。
ここで少し三重県の宣伝をさせていただくと、この平成10年10月10日から約1ヵ月間、「歴史街道フェスティバル」を行います。三重県は非常に古い歴史のある県で、「斎王の道」というものがあるのですが、そういったものを素材にして、京都の嵐山を出発しての「斎王の群行」を壮大に展開しようという、今までのイベントにないような取り組みもやろうとしています。それはやはり歴史というものがどういうものかというのを自分たちで体感しよう、そして、その中からもう一度三重県の歴史というものを見て、そこに流れるもてなしの心というものを考えてみよう、というものです。今年の我が県のいろいろなキーワードにもなるのですが、この「もてなしの心」というものを重視し、もう少し身近に感じて、こういったイベントを進めてみたいと思っております。
また、もう一つ、同じく今年度末に近いのですが、2月26日から3日間、全国イベントである「ジャパン・フラワー・フェスティバル」という花の大会があります。今日、スペインの方から基調講演をいただくことになっていますが、スペインにも国際的な花の参加を呼びかけているところで、先ほどもいろいろご協力をお願いしたところです。
そんなことで、三重県も新しいもの、古いもの、自分たちが持っているポテンシャルをどのように開発するか、知ってもらうか、いろいろな角度から取り組んでいるところです。
今日のワークショップは、そうした1つの大きな指針になるでしょう。三重県のほうからも何人か参加しているので、ぜひそういったものを学んで次の施策や地域の振興につなげていければと思います。