6. トルコの運輸、交通、通信、電力、上下水道等のインフラの現状
(1) 運輸
若干データが古いが、(財)国際協力推進協会編の開発途上国国別経済協力シリーズ・トルコ編(平成7年)によると、トルコでは1980年代を通じて運輸・通信部門の近代化が公的部門の最優先課題の一つとなっている。これらの部門がGNPに占める比率は1988年以降、概ね12〜13%で安定している。トルコの置かれた地理的優位性という恩恵を得るために国内の高速道路は整備されており、これらを使用したトランジット及び輸出入輸送は発展を続けている。高速道路の総延長距離は94年には1,160kmになっている。鉄道網については、幹線が総延長距離8,800km、支線が同2,000kmとなっている。
1] 航空輸送
トルコにおける航空輸送は、広い国土を移動する手段として鉄道や、高速道路の整備が遅れている中では、重要な交通手段となっている。特に外国人旅行者の交通手段として空路の占める割合は大きい。外国人入国者の国籍別、手段別統計を(図4-6、図4-7)に掲示。図によれば、623万の観光客が空路入国している。空港はイスタンブール、アンカラ、イズミール、アダナ、アンタルヤ、トラブソン、グラマンの7空港に国際線(国際チャーター便を含む)が乗り入れており、OAG(Official Airline Guide Sep.98)によれば、イスタンブール空港より、海外93地点へ路線をもっている。