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図2.18 I、Qサンプリング結果とドップラ成分除去

 

14] ドップラ成分除去

信号の位相からキャリアNCOの出力の位相成分を差し引く。

例として、キャリアNCOの出力がπ/4(rad)のときの場合を図示すると図2.18b)のようにI-Q平面上にπ/4(rad)回転した新たなI'-Q'平面を重ね、I-Q平面上のデータをI'-Q'平面上に投影する処理を行っている。

I-Q平面上で、I=10、Q=11のデータ(図2.18b)●で示す)はこの処理によってI'=11、Q'=10のデータに変換される。(図2.18c)●で示す)

15] 積算器

ドップラ成分を除去した以下三種類の信号をカウンタによって積算する。

1) Punctualで逆拡散し、ドップラ成分を除いたI相成分

2) Punctualで逆拡散し、ドップラ成分を除いたQ成分

3) Earlyで逆拡散し、ドップラ成分を除いたI成分とLateで逆拡散し、ドップラ成分を除いたI成分との差

積算の期間はlmsecであるが、そのタイミングは16]で選択される。

積算期間を終了すると、カウンタは初期化される。

16] 積算タイミング切替

積算器の積算タイミングを

1) lmsec基準クロック

2) Code Epoch

のいずれかに各チャンネル毎に選択する。

Code Epochの選択は、WAASメッセージの500SPSの読み取りに対処するために設けたものであり、GPS衛星追尾の場合は、lmsec基準クロックを、WAAS衛星お場合はCode Epochを積算タイミングに設定する。

17] 出力バッファ

積算器の内容は、積算期間終了後、初期化されるので、CPUが当該データを読み取るまで、データを保存するために設けてある。

 

 

 

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