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図2.6 積算タイミングによる積算器出力の差

 

結果はa)の場合、-,-,+,+,-,-,+,…と全て有効なデータが得られるのに対し、b)の場合は、0,+,0,-,0,…と出力されたデータの半数が情報を持たないものとなっている。これは積算期間の中心がシンボルの切替りのタイミングとなり、PI積算器入力の極性が反転したことによるものである。

半数のデータが情報を持たないということはEb/NOが最悪3dB劣化することを意味し、MOPSに示されているデータ誤り率の要求を考慮した場合、この劣化は許容出来るものではないので、積算タイミングは各チャンネル毎に追尾中の衛星のメッセージのタイミングに一致させることが出来るようにした。

メッセージのタイミングは拡散コードの先頭に一致しているので、C/Aコード発生回路で容易に知ることが出来る。

GPSの場合もメッセージ変調方式はBPSKであるが、ビットレートが50BPSと低く、上記理由によるEb/N0の劣化が0.2dBに止まり、このような配慮は特に必要としないので、機上受信機では、GPS衛星は従来どうりのタイミングで、WAAS衛星はメッセージに同期して積算が行えるよう、チャンネル毎に設定を行えるように構成した。

2) C/Aコード発生回路構成

WAAS衛星のキャリアスペクトラム拡散用のコードはGPSと同様、チップレート1.023MHz、コード長1023チップ、周期1msecのゴールドコードが採用されている。

 

 

 

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