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シート32

 

時代の変化と求められる資質

 

変化が激しい現代の監督者には、次のような資質が期待されています。

 

1 社会的意義の認識

 

常に新しい視点で自分の管理している仕事を見直し、その社会的意義を確認・修正することにより、公益追求の要請から仕事が遊離しないようにする。

 

2 時代の動きを敏感につかむ

 

時代の変化や動きについては、マスコミなど様々な媒体を通じて知ることができます。また、自らの職務を通じて国民の意識の変化を感じ取れることもあります。このような動きに無関心でいると、時代の要求にかかわらず、前例踏襲に陥る危険があります。監督者は、常に時代や社会の動きを敏感に察知し、そうした動きと自分の職務との関連を考えることが大切です。

 

3 従来の考え方にとらわれない柔軟性

 

時代の変化に対応するには、従来の仕事の進め方を変えざるを得ないことがあります。しかし、人は往々にして変化に対して抵抗感を覚えるものです。確かに、従来の考え方や仕事の進め方には意味があり、それを理解しておくことは重要ですが、現状にいたずらにとらわれることなく、柔軟に対処していくことが、現代の監督者にとっては大切です。

 

4 新たな仕事の目標や進め方を考え出す創造性

 

実際に仕事を動かし、目標を達成していくことが監督者の責務です。時代の要請や社会情勢の変化に対応した仕事のあり方を考え、新たな目標設定やその目標を達成するための業務遂行方法を考え出す創造性が監督者には求められています。

 

5 変化にすばやく対応する機動性

 

社会が多面化し、変化のテンポも速くなっている現代では、より敏速な公務遂行が求められています。こうした状況下では、監督者には、変化に機動的に対処する決断力・行動力が必要とされます。

 

6 公務員としての高い倫理観

 

公務への信頼は、公務活動そのものに対する評価とともに、公務を担う公務員に対する信頼から生まれます。公務員に対する信頼感は、公務の公益性・公正性・中立性を担保する公務員が気高い倫理観を持つことなくしては、決して醸成されません。職場のリーダーである監督者は、自ら気高い倫理観を持つとともに、部下の士気高揚・規律維持に努めることが必要です。

 

 

 

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