ナカノマ:ザシキとミセ、またはザシキとイマあるいはオウセツマとの間にある。ナカノマのある家は4棟ある。
ミセノマ:ミセや玄関の隣にある部屋で、ミセの事務所として使われていることが多い。最近では、もう呼ばなくなってしまった家もある。呼び方はミセノマの他にミセ・ミセマがある。
調査対象町家のうち、通り土間をもつ側は6棟ある。図表-7に示す。通り土間の有無は間口には左右されないが、通り土間のある6棟すべてが商売をしている、という特徴がみられた。
4) 「ミセ」のある家
平面図の得られた29棟のうち、ミセのある15棟を調査対象とした。
(1) 「ミセ」と列型
ミセをもつ家の列型と規模の関係について表した分布図を図表-10に示す。ミセのある1列型は、間口が3.0間〜5.0間に集中している。また、ミセのある2列型は、特に間口が5.5間〜6.5間、奥行が6.0間〜6.5間と狭い範囲に集中する。しかし、2列型は6棟しかなく、ミセのある家は1列型の方が多い。
(2) 「ミセ」と室数
ミセと室数の関係を図表-11に示す。ミセのある家は、ミセの他に1室〜3室をもつ例がほとんどである。