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但し、日本と特にヨーロッパの温泉では、その背景が大いに異なるので、これをヒントとして生かしていく工夫が必要だ。

国際交流は、相互に得るところがなければ、継続していくことはできない。海外の事例をヒントに日本側が成功することによって、海外の方がそれをヒントにして、交流を活発化させる関係を築いていければ理想的である。

いずれにせよ、交流のきっかけをつかんだ別府の各団体が、今後とも、これらの相手先の方々と、継続的・自立的な国際交流を実現し、更なる発展に寄与されることを期待する。

最後になったが、本事業を開催するにあたり、御協力いただいた関係各方面の方々、特にプロジェクト担当の方には、あらためて厚く御礼申し上げる。

 

甲斐(別府プロジェクトチームリーダー)

ゲストの皆さん、ホームスティで違う形の別府が見えたことと思う。私たちは11月からこの事業を行い、今回はアクションプログラムとして、皆さん方と一過性のものではなく、本当に深いお付き合いをするためにはどうすればいいのかを考えて行動してきた。今日は、21日に提示した6つのテーマを基に皆さんの意見を頂き、さらに最後にアクションプログラムの意見を頂いて、来年、再来年への継続事業を、皆様のため、別府のためにすべきことがこのミーティングで決まっていけば幸いだ。

 

司会

6つのテーマを先日提示した。このたいへん難しいテーマを皆さんに投げかけたわけだが、今日、温泉地として別府が抱えている問題から会議を起こすことになった。結果としてもたらされた問題点は、各地の温泉地で抱えている問題と共通すると思うので、僣越ながら宿題としてお願いした次第だ。これはたいへん奥が深く難しい問題なので、簡単に答えを期待しているわけではないことを予め申し上げる。だから自由に発言して欲しい。

それではバーデンバーデンのコルネリア・ホルヌングさん、6つのテーマについての意見をお願いします。

 

Cornelia HORNUNG氏(ドイツ)

別府市にはたいへん良い印象を受けた。バーデンバーデンとはまったく違う異文化を体験することができた。私の意見だが、別府にとっても、外国にとっても何が必要かというと、いいイメージを持ってもらうことだと思う。つまり別府ならではのユニークなセールスポイントは何かを明らかにすることが大事だ。別府は他の所とどう違うのか。別府にあって他にはないものは何か。別府が他とは優れている所はなにか。これをセールスポイントとして強調することが必要だと思う。

別府に着いて、2〜3日、それを考えながら私はあちらこちらを歩いたが、自分の印象として一番別府でユニークに感じたことは、温泉の種類の多様性、バラエティに富んでいることだった。これは強力なセールスポイントだと思う。だから別府の方は、8つの異なった温泉がここにはあるのだ、これはひとつ1つ違うのだと、もっと強調して言ってもいいと思う。つまりアジアでナンバーワンの異なった種類の温泉が存在する町なのだといえば、ヨーロッパやアメリカの観光客にとっては、非常に大きなセールスポイントだ。そして温泉の種類の違いをもっと強調することができれば、1つの観光地にくる観光客の滞在時間を長くすることができる。

 

 

 

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