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Cornelia HORNUNG氏(ドイツ)

別府の温泉の種類の多さに驚きました。また、その形態の多様さにも驚きました。新しいもの、伝統的なもの、効能など、それらの違いを明らかにした上で、統合して、会議、スポーツと組み合わせてはどうでしょうか。商店街視察でも竹細工などの伝統的なものを見ることができました。近代と伝統の違いを前面に出して、それらを組み合わせ宣伝したらどうでしょうか。

 

Jeong-Song PARK氏(韓国)

別府温泉を愛する1人の韓国温泉研究者の立場から、今回別府を見ています。イタリアにも沢山の温泉がありますが、やはり私が一番好きなのは別府です。泉質の作用、異なった特徴、しかし、別府の温泉は種類・特徴があまりに多く、逆に特徴を見えにくくしてしまっているのではないでしょうか。竹瓦温泉は伝統的で魅力的ですが、照明が暗く、狭いことが欠点です。若者は明るい雰囲気を好みますので、海浜温泉の方が良いかと思います。指宿は砂風呂を砂浜で体験させることで大成功しています。韓国からも多くの旅行者が訪れています。別府の砂を輸入して韓国で本物を味わうことができればと思っています。別府は温泉が多すぎて、逆にシンボルを決められなくなっています。韓国で私は「温泉百貨店別府」には一度は行った方がよいと言っています。杉乃井ホテルにも地熱発電所がありますが、韓国にはありません。このように多様な特徴が、特徴をなくしてしまっているのです。

 

Suk-Jong HAHM氏(韓国)

この事業への参加を機会に韓国人から見た別府温泉について論文を書いてみようと思っています。別府の特徴といえば、温泉まち、温泉観光となるように温泉が観光資源です。気候も温暖なので通年型観光地としての潜在性が十分にあると思います。各施設も韓国の温泉地に比べて素晴しいものです。日本全国の温泉地を訪問した経験から、別府は温泉を観光できる点がその他の温泉地と異なると思いました。入浴、食事、宴会、温泉病院というのではどこでも同じです。どのように他の温泉地と差別化を図るかが重要です。別府と言われてもイメージ、そのシンボルが思い当たりません。行かずとも名前を聞いただけでイメージが思い浮かぶようにすること、イメージづくりが重要です。

昨日は市内観光視察、今日はいろいろと体験しました。商店街では、もっと伝統民芸品や特産品を売り出すべきです。竹細工など現代性に伝統を付け加えることが必要です。別府の人々のホスピタリティは素時しいですが、FITをどうもてなすかが問題です。

また、エンターテイメントが足りません。ナイトライフがありません。ライブショーや飲み屋とかがもっと必要と思います。20日に到着したときも、まちに人が少なく寂しい感じがしました。特産物の郷土料理もないようなので、開発していただきたいと思います。旅行者は訪問地でしか味わえないものを食べてみたいのです。

標識などの観光情報が整備されていないことも問題です。昨夜もコンビニエンスストアを探したのですが見つかりませんでした。24時間営業のコンビニエンスストアがどこにあるかくらい分かるような標識の整備、また、どこで観光情報を入手するか分かるようにしていただきたいと思います。

 

 

 

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