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まえがき

 

国際社会における日本の地位の向上に伴ない、外国人の対日関心がますます高まりつつある。例えば、今日、海外で日本語を学習する人の数は162万人を越え、依然増加傾向にある。こうした対日交流希望層は、日本の地域の人々やその地域ならではの生活文化と出会い、ふれ合うことを欲している。彼らが日本人の生活文化にふれる最良の方法は、訪日による日本の直接体験である。

他方、日本国内の多くの地域社会は、地域振興の戦略的手段として国際化を進めようとしており、地域の国際化の促進のためには、地域社会を構成するさまざまな分野に国際的な視点を根付かせることが必要であることから、その方策として、異文化と出会い、ふれ合う機会をますます求めるようになっている。

こうした情勢を背景に、当財団は、日本財団の平成10年度補助事業「草の根国際交流発掘支援」事業の「国際交流モデル事業」として、地域文化交流事業運営委員会(委員長:西村幸夫(東京大学教授))の認定を受けて「別府ONSEN文化国際交流事業」を実施した。本報告書は、その実施結果をとりまとめたものである。

モデル事業の実施及びそのとりまとめにあたっては、前出の運営委員会並びに別府0NSEN文化国際交流事業実行委員会(委員長:鵜崎清貴(大分大学助教授))の指導と助言をいただき、また、別府市旅館組合連合会別府ONSEN文化国際交流プロジェクトチームをはじめ、大分県、別府市、地元の関係団体等多くの方々のご支援・ご協力をいただいて本事業を推進することができた。

ここに、西村運営委員会委員長、鵜崎実行委員会委員長はじめ両委員会の各委員の皆様並びに地元プロジェクトチームをはじめ、本事業の成功のためにご奮闘とご支援・ご協力をいただいた多数の方々にあらためて感謝の意を表する次第である。

本報告書が、国際交流事業や地域振興事業に携わる方々、あるいは国際交流等に関心のある方々にご活用いただければ幸いである。

 

平成11年3月

交通エコロジー・モビリティ財団

会長 大庭 浩

 

 

 

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