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(3)社会保障制度の役割の変化

国民の生活水準の向上などに伴い、社会保障に求められる役割も変化してきている。今日の成熟した社会・経済においては、各人がそれぞれの生活様態に応じ、自らの生活を自らの責任で維持することが基本とされ、社会保障については、個人の力のみでは対処できない問題状況における安全網(セイフティネット)としての役割を付与している。

その上で、基礎的・基盤的な需要について、公的な制度により、給付やサービスを保障するとともに、市民の多様な需要に対しては効率的なサービスの提供の観点から民間でも対応することが課題となっている。

 

(4)ボランティアの新たな役割

ボランティア団体の育成・支援を目的として、平成10年12月に特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)、いわゆるNPO法が施行された。経済企画庁NPO室の調査によると、申請団体の活動分野は、保健・医療・福祉関連が最も多く、全体の約6割を占め、次いで教育関連が約3割、環境関連が2割と続いている(調査の回答方法は複数回答)。

ボランティアは地域社会の担い手として欠かせない存在になりつつあり、今後その役割はますます広がりをみせることが予想される。

 

 

 

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