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広域圏における公共施設の利用促進と効率的運用に関する調査研究

 事業名 地方自治に関する調査研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


3 類似都市圏における取組の事例

次に、本地域と人口規模、面積、そして大都市に近接するという点で類似している圏域として、愛知県の知多北部地域を取り上げ、そこで具体的に検討されている広域連携施策について整理し、同規模地域における広域連携への考え方、取組の姿勢などについての参考とする。

知多北部地域は、愛知県知多半島北部の東海市、大府市、知多市、東浦町の3市1町で構成され、その総面積は約153km2である。東海市、大府市は名古屋市に隣接し、同市のベッドタウンとなっており、また、トヨタ系企業の立地も多く、地域経済力は比較的高い。

平成7年現在の人口は、合計で約29万3,000人(東海10万、大府7.3万、知多7.8万、東浦4.2万)である。生産年齢人口比率が高く、その一方で高齢者人口の比率は全体で11.5%と、全国平均(14.5%)と比べて低い。

この3市1町は、広域連合を設置して共同で介護保険事業に取り組んでいくことを決意している。その背景には、近接する大都市、名古屋の存在がある。

ケアハウスの整備など、住民の需要に応じた介護サ-ビスの提供には、民間事業者の参入が望まれているが、人口200万人を超える名古屋市が近接しているだけに、人口10万人以下の中小都市は民間事業者にはさほど魅力的に映らず、十分な参入が得にくい。そこで介護保険を広域化して利用者を集めることで、民間が食指を伸ばせる介護サ-ビス市場づくりを進める方向を打ち出したのである。

広域での介護保険事業運営のメリットは、民間の参入促進のみにとどまらない。介護保険の運営を広域連合ですれば、そのための専任職員の削減が期待できるし、さらに被保険者の資格管理や保険料の賦課徴収などの情報管理に必要な事務処理システムも一元化できるなど、経費削減のメリットも大きいと考えられる。

また、財政力の高い団体同士で介護保険を広域化したことで、事業の幅を広げることも可能となるため、独自の「横出し」サービスの展開も検討されている。現段階では、各市町が食事の配膳、寝具のクリーニング、理髪、施設〜自宅間の移送など、異なるメニューの在宅サービスを行っているが、こうしたサービスの広域化も検討されているのである。

 

 

 

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更新日: 2020年7月4日

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