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図表3-2 ブルガリアの統治構造

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(3) 基礎自治体(オプシティナ)

 

基礎自治体は基本的な行政・地域単位であると同時に、ブルガリア共和国における地方自治を実現する場である。基礎自治体は法人であり、所有権、独立した予算編成の権利をもつ。

基礎自治体における議決機関は議会(ブルガリア語では「オプシティンスキ・サヴェト」といい、「評議会」という訳語も考えられるが、社会主義期の「人民評議会」体制との連想を避けるため「議会」と訳す)であり、その議員は選挙によって選ばれる。

基礎自治体における執行機関は基礎自治体の「クメト」(以下、首長と表記する)である。基礎自治体の首長は住民の直接選挙によって選ばれる。首長は基礎自治体における行政、すべての執行活動を指導する。執行機関の補助機関(行政組織)は副首長とともに首長を補佐し、その職員(地方公務員)は国家公務員と同等の地位をもつ。首都ソフィアも含めて基礎自治体の数は255であり、基礎自治体1団体あたりの人口は約3.3万人、平均面積は435平方キロメートルである(いずれも1995年末の時点)。

 

 

 

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