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そこで、国内対策による温室効果ガス削減計画の目標は、残り4.2%となる。

現段階ではこの実現に向けて、

・省エネ促進

・原発の増設

・新エネルギー開発(風力、太陽発電など)

・国内の植林

・サマータイム制度などエネルギー少消費型の生活習慣への移行などのほか、あらゆる施策の可能性が検討されている。

これらの多くのものが、地方自治行政にかかる施策と言えるが、エネルギー関連はどちらかといえば通産行政、植林などは農林行政あるいは環境行政が中核であり、中でも「省エネの促進」や「エネルギー少消費型生活への移行(エネルギー多消費型生活の転換)」が、地方自治行政と大きな関連性をもつと考えられる。

 

3 地方公共団体の取組(都市計画を中心に)

 

(1) 長期計画フレーム

 

ア 過大に見積もられるフレーム

 

各地方公共団体の長期計画フレームは、これまで戦後50年間一貫して人口増、経済成長が続いてきたため、おしなべて将来の成長を前提に推計されている。しかし、主として少子化のため、近い将来わが国全体の人口増は頭打ちになり、それに続いて住宅建設などの基盤整備需要も逓減してくるものと予測される。

基本計画のフレームは、地方公共団体のすべての計画のもととなるため、多めに見積もられた将来フレーム(人口、産業)を元に、都市計画(道路計画、下水道計画等含む)、宅地計画、産業の受け皿整備計画、義務教育や文化施設計画などの計画が策定されることになり、人口や産業集積が将来計画に達しなかった場合にはこれらの社会基盤投資が過大となり、むだなエネルギー消費を増やす恐れがある。

 

 

 

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