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このような背景の中、改正されたSOLAS条約の要件を踏まえつつ、近年の内航船の航行形態に即した合理的な基準の策定に資することを目的として、(社)日本造船研究協会の第43基準研究部会において、内航旅客船の救命設備規則の見直しについて調査研究を進めてきたところである。運輸省においては、本調査研究の成果を踏まえ、本年7月1日をもって船舶救命設備規則の改正を予定している。

以下、本調査研究及び救命設備規則の改正の概要について述べる。

 

2.救命設備関係規則の動向

国際航海に従事する船舶が備えるべき構造や救命設備等の安全設備は、SOLAS条約等の国際規則により定められ、各国政府はこれらの国際条約の主旨に従い、国内法令において詳細に規定し、これを実施するとともに、各国の内航船の実態に応じた国内規則を定めている。SOLAS条約及び船舶安全法における主な救命設備とその使用目的を以下に示す。

 

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(1)SOLAS条約の改正

現在の外航船の救命設備要件は、1983年に全面的に改正されたSOLAS第III章に基づいているが、今般、以下の改正がなされ、本年7月1日より発効することとなっている。

 

 

 

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