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3. 得られた成果

 

本研究では機関性能変化と部品劣化との相関関係を把握しようと様々な試験を行った。この試験結果を検証し、以下の成果を得た。

 

3.1 単体要素での性能変化

1) 単体要素が劣化した場合の機関性能に与える影響を定量化することが出来た。

例として、性能値(NOx,Pmax、排気温度、燃費率)変化と経年量の関係を数式化したものを表3.1に示す。

2) 燃料ポンプを例にすると、整備基準値までの劣化量に到達すると燃費:1.6%悪化、排気温度:7℃上昇、Pmax:5kg/cm2低下が予測できる。

 

3.2 劣化組合せ試験による機関性能変化

1) 劣化要素を組み合わせた場合の機関性能への影響は、単体要素劣化の単純和ではないこと解った。また、この影響度を各系統の重み係数として定量化できた。

2) 劣化要素を組み合わせた場合でも、単体要素での場合と同様、掃排気系の劣化が機関性能に対し影響が大きいことが解った。

 

表3.1 単体要素劣化時の性能変化式

019-1.gif

但し、X=1は各部品の劣化量が整備基準値に等しい時を指す。

 

 

 

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