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神戸の中奥です。

補聴器を使うのに6年位要しました。ループなどをここでは使ってるので便利ですが、前に使ってた時は、ネック・ループだけでもわかりました。それが最近ですが、例えば今日高岡さんの話ははヘッドホンを使わないと駄目です。安野先生の時は、磁気ループが必要でした。というわけで、今日は苦労してます。今までそういうことはなかった。だから最近そういうことが多いのですと検査をしても、聴力は落ちてない。同じです。みなさんほどのように使ってるのかわかりませんが、私の場合は、かなり集中しないと分かりません。きょうの場合、集中して聞いても分かるのは50%ぐらいです。

実際パソコン要約を見ればわかるのですが、自分としてはそうしたくない、検査の結果は落ちてないのに、聞き難いというのは、聴く力が弱くなってると自分では考えますが、そういう考えは当たってますか?

安野/これは医学的なので大山先生に。

大山/こういう患者さんは多いです。これらの患者さんは、補聴器が悪いのかと訴えられますが、調べてみますと、補聴器も悪くないし、聴力も変化していないことが多いです。原因として私は患者さんの聞こうとする意欲が徐々に高まってきて、聞こえない不満が高まった結果、聞こえなくなったように思うのではと思っています。補聴器には場面によって限界があるので各種の補聴援助システムを有効に利用して欲しいと思います。

安野:ありうございました。

一つ追加しますが、あなたの言ったたことは、端的に申し上げると、聴力検査で変わってないから何も変わらないか、そうは言えません。聴力検査は毎日計っていても聴力は変わってます。閾値でもそうですが。あなたのいったように聴力検査は同じでも聴く力がかわることは考えられます。

高岡/私も聞きたいのですが、老人福祉、あるいはケースワーカーの方で、聞こえの問題を啓発する、学習をしてもらうのが重要だと報告書にも提起されてますが、全国的に老人福祉などで講義などは行なわれてますか?どなたか?

東京都の福祉センターの相楽です。

突然ですが、今お聞きしてて、私たちは何をしたらいいのか思ってたんですけど、こういうところでいろいろ出た問題点を、持ち帰って、いっしょにどこか別の学会でやるというのも今までの一つのやり方だったと思います。が、生の相談の場所みたいなものを、そうじゃうシステムの中に、当事者の難協なんかの中でいっしょにやっていく、そういうことも考えながら、聞いていました。高齢政策のなかでの補聴器の提供というのは、政策の中でと言うより、市町村が独自にやっているところが、スタートとしてはいくつかあったんですけども、実際、そういう看板は低くしかあげない。ほんとに高くあげてみなさんが来たらパンクしてしまうので、たまたま来た方にはサービスを提供するけれども、実質的な提供はこれから考え直さないと出来ないと、東京都内でやっている。

これがやっているといわれているところの状態じやないかなと思います。

他府県で、大々的に看板をあげてやっているところがあったら逆に、どういう財政基盤でやっているのかお聞きしたいです。ここではできないかも知れませんが失礼しました。

安野/ありがとうございました。京都では聴覚障害者センターが、行政を離れて、難聴者をささえている。システムには地域差があります。高岡さんにもぜひ努力して欲しいと思います。

 

 

 

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