日本財団 図書館


3. 港湾別にみた外貿コンテナ貨物の流動実態

 

ここでは、長崎港を活用したコンテナ輸送の効率化の方向性を検討するにあたり、九州において外貿定期コンテナ航路の開設されている港湾のうち、長崎港、大分港、志布志港、伊万里港について、外貿コンテナ貨物の航路別・相手地域別特性、品目構成、各背後地域における生産・消費品目との関係などから、その外貿コンテナ輸送の特徴を明らかにする。また、九州圏との結びつきの強い下関港についても韓国航路に特化した独自の特性を有することから、検討対象として加える。

さらに、神戸港など拠点港を利用したフィーダー輸送の動向に関して、アジア航路に特化した北九州港を対象としてダイレクト・フィーダー別の取扱実績の動向を把握する。

 

(1)長崎港

 

1]長崎港の外貿コンテナ貨物の取扱状況

 

長崎港には、1997年11月から中国航路(寄港地:開設当初は福州、廈門。現在は上海にも寄港)が月2便就航している。

97年と98年の取扱実績では、輸出はほとんど実績がなく、専ら輸入に依存している。

品目別の特徴では、輸入では石材が9割以上を占め、輸出では機械部品が取り扱われている。

 

表3-3-1 長崎港における外貿コンテナ貨物の輸出入量

045-1.gif

資料)長崎県臨海開発局資料より三和総合研究所作成

 

2]長崎県において生産・消費される外貿コンテナ貨物との比較

 

1993年11月に長崎県において生産・消費された外貿コンテナ貨物の品目構成と97年の長崎港での取扱実績を比較すると、長崎県の主要生産品目である電気機械や主要消費品目であるその他機械、動植物性製造飼肥料などは、長崎港では取り扱われていないことが分かる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION