日本財団 図書館


11. 誤作動防止対策

 

誤作動防止対策の対策案は次に示すことを基本方針とした。

機器の設計時におけるノイズ対策の基本的事項

(1)ノイズ発生源の抑制

・伝送路のインピーダンスを下げる。

・伝送路のインピーダンスを整合する。

・極力低速デバイスを使用する。

・プリント基板内の大電流高速デバイス(CPU等)の供給電源の高調波を除去する

・発振回路の高調波を除去する

(2)ノイズ伝搬経路の遮断

・機器―電源線、信号線が接続されている境界にフィルターを挿入する。

・機器を金属体で電磁的にシールドする。

・開口部等はシールドを損なわない様な処置をする

・開閉部の電気的接触を良好にする

(3)ノイズ耐力の向上

・ノイズに強い部品や回路を選択する。

・素子の感度を極力下げる。

供試品に対する基本的なノイズ対策

(1)有効な信号周波数成分とノイズ周波数分布を調べる

・問題となる不要ノイズと有効信号の周波数成分を測定し、機能させるために必要な信号とノイズの判別を行なう。

・結果からフィルターによる対策の可否を見極める。

(2)ノイズ発生、侵入のメカニズムを調べる

・ノイズ発生源及び侵入源はなにか、どのような伝導経路になっているかを調べる。

(3)シ千ルドによる対策とグランドの強化

・グランドの強化を行なう。

・空間伝導に対してはシールドを行なう。

(4)導体伝導に対してはEMIフィルターなどの対策部品を使用する。

対策例

(1)I/Oラインのノイズ対策…I/Oケーブルや内部配線からの放射防止

(2)高速信号のノイズ対策…高速信号の不要な高調波抑制

(3)DC電源のノイズ対策…DC電源経由ノイズの流入・流出防止

(4)AC電源のノイズ対策…AC電源コードを通じたノイズ流出放射防止

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION