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ここで表示したデータはディーゼル燃料は、一酸化炭素のエミッションは少ないものの、他の燃料より窒素酸化物および粒子状物質のエミッションが多いということを裏付けている。米国やその他の国でディーゼル動力の自動車の製造者が直面している重大な障壁は、厳しい粒子状物質エミッションの規制の重荷である。

 

2.4 クリーン・フリート・テスト

「南海岸代替燃料デモンストレーション・プロジェクト」(あるいは「クリーンな事業用車両」)と呼ばれる複雑なフリート・テストにおいて、FedEx社はさまざまな燃料を使う111台のバン・タイプのフリートを運行した。バンの重量は3,300〜3,900kg(7,200〜8,600ポンド)で、燃料は無鉛ガソリン、カリフォルニア・クラス2改質ガソリン、M85、圧縮天然ガス、液化石油ガスおよび電気である(Battelle、1995年)もクリーンなフリートの特性は表4に表示されている。非電気自動車に関するエミッションテストの結果は図6-8に表示されている。電気自動車はゼロ排出ガス自動車とされ、エミッションテストは電気自動車に関しては行われなかった。図6-8に表示された結果は基本線の値からのパーセントの差で示されており、95%の範囲もまた示されている。基本線の値は無鉛ガソリンで運行されたバンのエミッションから得られたものである。このため、もしグラフの中の3つすべての線が0の線以下であれば、エミッションは明らかに基本線のエミッションより低いものであり、逆にもし0の線以上であれば、エミッションは明らかに基本線のエミッションより高いものとなる。

さまざまなバンと燃料の組み合わせからの排出ガスの、相対的な特定オゾン生成能は表5に表示されている。相対的な特定オゾン反応は無鉛ガソリンで運行した類似の自動車に関した自動車と燃料の組み合わせのオゾン生成能の測定である。数値は代替燃料で運行された自動車の特定オゾン反応を、無鉛ガソリンで運行された自動車の特定オゾン反応で除することにより求められた。特定反応は特定の自動車/燃料の組み合わせで排出された非有機メタンガスのグラム毎に形成されたオゾン量の測定である。特定反応および、それゆえ相対的特定反応は自動車の走行距離に関してはたいした違いを示さない。

 

 

 

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