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a) 試験方法のノウハウの確立と問題点の把握

b) 試料充填密度の燃焼特性への影響の把握

c) 試験方法のスクリーニング化の可能性の検討

 

2) 成果の概要

a) 試験実施方法の詳細に関する知見を得た。

b) 固体試料は充填方法による密度の変化が燃焼速度に影響を及ぼす。

c) 反応(燃焼)面の移動を「目視測定」と「熱電対測定」により評価し、両者の比較検討からその特性を明らかにした。

d) 反応容器(デュワー瓶)はある程度まで小型化しても燃焼速度はほとんど変わらないことから、試料量を半減できる可能性が示された。

3) 今後の検討課題

a) 「熱電対測定」における反応面到達時の評価方法に関する検討

b) 粉体試料の充填密度の燃焼速度への影響の検討試料の粒子径、反応表面積、試料の純度、不純物の燃焼速度への影響、存在する空気の影響等

c) 本方法による結果と国連勧告例示物質の結果との差異の原因究明

d) 低融点物質の評価法の検討

e) 不活性物質含有量の燃焼速度への影響の検討

 

4.4. まとめ

国連勧告による試験方法及び判定基準の詳細を理解し、問題点を明らかにするとともに、必要により改善提案を行うため、今年度はクラス5.1酸化性固体の試験、クラス5.1酸化性液体の試験及びクラス4.2自己反応性物質及びクラス5.2有機過酸化物の分類試験の一つであるデフラグレーション試験に関する調査研究及び委託研究による検討を行った。

その結果、各試験方法について、試験を実施する上での貴重なノウハウが得られた。一方、基準物質や試料の種類、粒子径、水分や試料調製方法、試験方法等が試験結果に大きな影響を及ぼすことが明らかになり、再現性あるデータを得るためにはこれらの標準化と管理を行うことが重要であり、今後それらの方法について検討の必要がある。

また、デフラグレーション試験はある程度(試料量1/2)までの小型化の可能性が示された。

 

 

 

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