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年に558万、そして1995年に575万人に達した。これは平均1km2当り2万人を超す高密度で、(盆地の面積約250km2)これ以上人口が増加する余地は少ないと思う。

 

2. 人口転換

 

台北市人口の出生率と死亡率の推移状況は、台湾全体の状況と非常によく似ているが、只台北市の出生と死亡のレベルが台湾総人口より約5‰程低い。

死亡率は1905年から1925年の間20〜30‰の間を大きく変動していたが、その後1926年の22‰から1942年の13‰に低下し、戦後急速に1958年の4.5‰迄下って、その後このレベルを維持した。(図3参照)

 

図3 台北市人口の出生率と死亡率の推移

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出生率は1905年の32‰から1934年の37‰迄上昇した後、1942年の30‰に下った。戦後のベービーブームで、1951年の43.5‰まで上昇したが、その後継続して低下し、1990年以後13‰のレベルに安定され、人口の転換を完成した。

台北県の盆地部分の人口も、各同じ様な経過をたどったが、出生と死亡のレベルは台北市よりも2.5‰程高かった。例えば、1961年台北市の死亡率は4.41‰だが、台北県のそれは6.90‰で、1990年台北市の出生率が14.6‰に対して、台北県のそれは17.3‰であった。

人口高齢化に最も大きく影響する出生率について言えば、人口転換の過程においても、盆地内の地域差が認められる。1970年台北市各区の合計特殊出生率は約3.000から4.670であったが、台北県の部分は3.400から

 

 

 

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