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図43循環抵抗を規定する要因(ページのモザイク説)

 1949年にこの説が述べられた頃には八つの要因が挙げられていたためPageの八角形説(octagon説)と呼ばれていた。その後,構成要因を12にしたdodecagon説が呈示されたが(図43),実際にはそれら基本となる要因自体にも,それぞれを規定するsubunitとしての因子が多数存在することから,現在では単純なモザイクの概念で理解するというよりは,満天の星が目を凝らせば凝らすほど数多く見えてくるのに似ているといった意味で万華鏡の概念として理解されている。

C 病態生理学的にみた発症機序

 これまで学んできた循環の生理学を駆使し,それらに近年になって明らかにされてきた細胞レベルや分子生物学的情報を取り入れながら,血圧の高くなる機序を考えてみよう。

 

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