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 アメリカの医療は現在大きな問題に遭遇しています。それはいずれどの先進国をも見舞う問題です。マラソンレースにたとえればアメリカは世界のトップを走っているのと同じです。2位以下を走る私たちは前の走者を注意深く見つつ,その轍をうまく避けてよりよい道を模索していくようにしなければならないと思います。

 

変わる看護記録

 

 さて,医療がこのように大きな変革の波に洗われているのですから,看護の記録も今のままで通用するとは思われません。

 まず,これまでのPOSを新しく看護に適用することを考えてみましょう(表3)。

 記録はナースだけがわかるものでは用をなしません。他のチームメンバーにもその記録から何が問題であるかがわかること,そのためにはフローシートかチェックリストにするなどしてどのように個人に適用するかを工夫していけば,もっとマネジメントにも生かせる記録が創出できるのではないかと考えます。

 アメリカのように4,5日で退院していく場合には,入院時にはすでにマネジメントのルールができていなければなりません。それはルーチンなものであると同時に,その患者に個別のものであることが要求されますが,それはナースが計画します。

 

 

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