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■付属資料3 自力建設のプロセス

 

自力建設でエコハウスをつくる際には、通常の建築をつくる時と同じプロセスではないことを承知しておく必要がある。必要な資金、施設面積、構造、仕上げ、施工者も設計者も皆、通常の方法とは異なると考えた方が良い。

 

【資金】集められる範囲でプロジェクトを考える

 

●資金については、集められる金額の範囲でやれることを考えるべきである。100万円でも500万円でもその金額によってできることが決まってくる。施設の面積は資金から逆に決まってくる。ただし、どういう構法及び材料でつくるかによってできる大きさは異なってくる。

 

【建設材料】皆で持ち寄る・周辺の山林で調達する

 

●材料は手分けしてかき集めることを考えるべきである。市場で買うのではなく、皆で持ち寄る形を取りたい。昔からの生活空間である谷津田と周囲の山林は材料の宝庫である。

 

【設計・施工の進め方】皆の意見をまとめる設計者・施工のプロの多能工を探す

 

●問題は人である。工務店やゼネコンましてやハウスメーカーということは有り得ないと考えた方が良い。儲けを前提とした企業活動とはそもそも馴染まないし、金額やスケールがまるで違う。そうかといってーから素人が全てをつくるのも非現実的である。誰か一人、つききりで仕事のできる多能工を雇うのが一つの方法である。

 

●多能工はあくまで施工者であり、それとは別に何をつくりたいのか明確に指示できる人、通常であれば設計者が必要である。ただし、その設計者とは全てを一人で決める人ではなくアイデアを持って主導しつつも、参加者の意見を汲みつつ進めることのできる人でないと出来上がったものが皆の望むものとかけ離れてしまう可能性がある。

 

 

 

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