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5.1.5 おわりに

本年度は四国沖海域に緯度、経度(30°N〜33°N 133°E〜136°E)1°×1°の領域を設定し、過去50年間の船舶による水温データ(JODC提供)を用いて領域ごとに月ごとの平均水温を算出し偏差を求めた。その偏差を用いてEOF解析を行ない、それにより得られる振幅と経験的直交関数を用いて鉛直水温構造を検討した。そして、これらのアルゴリズム及びプログラムを開発し、表面水温から下層の推定水温を求めた。その際に第1モードのみを用いたが、寄与率(信頼度)約50%程度で実測値に近い値が得られた。また第1モードの振幅と各深度の偏差の間によい相関が得られた。この結果表層から下層が寄与率程度の信頼度で推測できる可能性が見い出された。

今後の問題として、第1モードの物理的背景がなにを表しているのか検討する必要がある。

 

 

 

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