日本財団 図書館


1 研究の目的

人工衛星に搭載された熱赤外放射計によって、海表面水温の分布を観測する技術は概ね確立されたが、下層の水温は衛星によっては直接観測することはできない。そこで、過去の船舶等による水温観測データと衛星データとによる統計解析を行い、表面水温分布と下層の水温分布の関係を明らかにすることによって、衛星による表面水温データから下層のの鉛直水温分布構造を推定する技術を開発する。この成果を活用し、船舶観測のみによるデータでは空白域を生じている水深100m層、200m層の水温分布を推定し、総合的な海況図等の作成を可能とすることにより、もって船舶の航行の安全と海難の防止等に寄与することを目的とするものである。

 

 

2 研究計画の概要

 

2.1 平成8年度

 

2.1.1 鉛直水温分布推測プログラム開発

EOF解析及び補助資料に基づく推測アルゴリズムを構築・検討し、実際の海洋観測データに応用できるような実用的なアルゴリズムに再構築の上、推測プログラムを開発する。

 

2.1.2 広範囲海表面水温分布表示プログラム開発

人工衛星NOAA/AVHRRデータの画像合成アルゴリズムを構築・検討し表示プログラムを開発する。

 

2.2 平成9年度

 

2.2.1 鉛直水温分布図作図プログラム開発

前年度の推測プログラムを発展させ、鉛直水温分布図の作図プログラム開発を行う。

 

2.2.2 広範囲海表面水温分布図作図プログラム開発

前年度の分布表示プログラムを発展させ、広範囲海表面水温分布図作図プログラム開発を行う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION