日本財団 図書館


第8章 火災安全装置(第II-2章A部,B部,C部及びD部)

 

8.1 基本原則(第2規則)

 

1 この章の目的は,船舶における実行可能な最大限の防火,火災探知及び消火を要求することである。

 

2 次の基本原則は,この章の規定の根底をなすものであり,船舶の型及び火災の危険の可能性を考慮してこの章の規則に具体化される。

 

(1)船舶を防熱上及び構造上の境界により主垂直区域に区分すること。

(2)居住区域を防熱上及び構造上の境界により船舶の他の部分から隔離すること。

(3)可燃性材料の使用を制限すること。

(4)いかなる火災もその発生場所において探知すること。

(5)いかなる火災もその発生場所内で抑止し,消火すること。

(6)脱出設備及び消火のための接近手段を保護すること。

(7)消火設備を直ちに利用し得るようにしておくこと。

(8)引火性貨物の蒸気の発火の可能性を最小にすること。

 

8.2 自動スプリンクラ装置(火災探知及び火災警報の装置を内蔵するもの)(第12規)

 

1.1 要求される自動スプリンクラ装置(火災探知及び火災警報の装置を内蔵するもの)は,常時直ちに作動することができるものでなければならず,作動させるために乗組員の操作を必要とするものであってはならない。この装置は,湿管式のものでなければならないが,主管庁が必要な予防措置がとられていると認める場合には,暴露した小系統を乾燥管式のものとすることができる。作動中に氷結温度の影響を受けることがあるこの装置のいずれの部分も,氷結に対して適切な保護をする。この装置は,必要な圧力で水を満たしておくものとし,また,この第12規則の規定により要求される水の連続供給設備を設ける。

 

1.2 自動スプリンクラ装置の各系統には,いずれのスプリンクラが作動した場合にも表示盤に自動的に可視可聴警報信号を発する装置を取り付ける。この警報装置は,また,自動スプリンクラ装置が故障した場合にこれを表示するものでなければならない。

 

1.2.1 旅客船については,1.2の表示盤は,自動スプリンクラ装置が作動する場所の火災及びその位置を示すものでなければならず,船橋又は主火災制御室に集中配置する。この配置

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION