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(。)引き当て材の管理

当該引き当て船用の資材の倉庫管理、各部品単位での本船上搭載場所、搭載時期の管理

(「)常備材の管理

常備材料の出入庫管理、本船上搭載場所、搭載時期の管理

(」)流用材の管理

購買管理システム、引き当て材管理システムと接続して、流用材の管理を行う。

(4)工程管理システム

現場における工程管理システムには、大日程管理システム(月毎の工数山積み)と、中日程管理システム(週毎、日毎の工数管理)などが利用されている。

大日程管理システムは、複数の建造船の必要工数を予測し、大筋の人員計画を行うものであり、複数の建造船舶の線表と、工程上の各基本部毎の工数(予算)を入力することで、システムに内蔵された各基本部毎のSカーブパターンに基づき、各課毎、各係毎の各基本部における工数山積みを月単位に出力するものである。

また中日程システムは、個別の建造船毎の工数を、週間単位、日単位に管理を行うものである。このシステムにおいては、ブロック毎の重量、幅、長さ、面積、着工日、工期、工事場所(装置、担当班を含む)、溶接長(溶接方法を含む)などの入力を行い、溶接長、重量、面積などの山積みの出力、係、班毎の日程、山積みの出力を行うものである。

 

9.3.3 業務の電算化・システム化のまとめ

 

業務の電算化、システム化については、いずれかの事業所が、或システムを運用しているとしても、そのシステムが広く販売されている訳ではない。

電算化、システム化は各事業所が必要に応じて解決せねばならないと言う問題で、常に投資対効果を十分に検討した後に実行せねばならない問題である。

大型機を使用してトップダウン型で開発した大型のシステムはある部分が動かねば全体が動かないと言う危険性を持ったシステムとなり易く一般に、成功している例は少ない。

かえってボトムアップ型で、小型のシステムを必要に応じて作成、利用してゆき、これを全体として接続していく形のものが将来的に見ても長生きするシステムではないかと考える。

また汎用ソフトの利用は、開発効率が非常に高いことで、その動作スピードの遅さをカバーするに十分な要素を持っている。また最近では、各種パソコン、EWSのみならず大型計算機を含めデータ互換性が考慮されるようになっており、またLANの技術も年々進展してきており、これらの面でも将来につながるシステム開発ができるものと思う。

これらの有効活用が投資効果の面でも役立つものと考える。

 

 

 

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