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(b)新造船関連参議用の欠如

新造船関連産業、特に部品関連企業群の欠如が問題となっている。新造船の機械設備は高い輸入税のかかる輸入品となっている。国内関連企業群の整備は鉄鋼生産の増産にも繋がることもあり国内産業の振興の観点からも必要不可欠である。

(c)熟練技術者の不足

フィリピン企業にくらべ賃金の高い外国企業の進出により、熟練労働者の流出が問題となっている。更に造船所自体の訓練設備及び指導者不足も今後解決すべき問題である。

 

(4)結論

フィリピンにおける海運関連産業は東南アジア地域の海運業の活発化に伴う航行船舶数の増加を考慮すれば今後の発展が多いに期待できる産業である。

特に、船舶修繕業・船舶解体業は低廉な労働力と地理的優位性により将来的に有望な産業として位置づけられている。

新造船は設備及び技術の近代化・関連産業の整備・熟練労働者の確保等の課題を解決し、コスト・品質面での国際競争力をつけることが必要である。

 

 

 

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