日本財団 図書館


●後に続く世代のために

地球温暖化防止と21世紀の交通のあり方

 

●21世紀の交通のあり方とは

自動車の超低燃費化、ZEV(無排出ガス車)の開発、ITSの活用による道路交通の円滑化がさらに進められます。また、都市部などの鉄軌道システムや、バスなどの公共交通機関の利便性も飛躍的に進歩します。そこには、新交通システムなどを視点に入れた、自動車が中心の交通体系の枠組みの、抜本的な転換も求められています。

 

●車に過度に依存しない、モビリティ社会

地球の温暖化を防ぐためには、自動車利用に大きく依存しながら発展してきた“モビリティ社会”を、根本から見直す時期にきていると言えます。社会資本の整備のあり方や、個人レベルでの無秩序な自動車利用の抑制など、国民の理解を得つつ、視野の広い論議が必要になっています。

 

●シームレス・トランスポートを目指す

さまざまな技術革新により、交通システムの飛躍的な発展が実現します。その結果、幹線交通と都市交通との有機的な結合、またリアルタイムでのバスなどの公共交通システムの整備により、待ち時間が驚くほど少なくなり、つなぎ目のない交通システムの「シームレス・トランスポート」が出現します。

 

●新たな技術開発の展望

このような、交通システムの抜本的な進化・発展を支えるために、技術開発において、ハードとソフトの両面を有機的に結合する、先進的な取り組みが進められています。それはたとえば、各家庭と交通機関をむすぶ情報システムの構築や、各種交通機関の有機的・効率的な統合、さらに、長距離輸送でのエネルギー効率の向上、また物流ではモーダルシフトの促進、そして低燃費を追求した動力の開発などです。

 

「地球温暖化防止京都会議」
(気候変動枠組条約 第3回締約国会議/京都)

気候変動枠組条約は、2000年以降の具体的な措置について定めてはいません。そのため、2000年以降の各国の気候変動問題に対する新たな二酸化炭素等排出削減の目標、および政策や措置について、1997年12月に日本が議長国となり京都で開催される「第3回締約国会議(地球温暖化防止京都会議)」において採択される予定です。

 

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION