21世紀に渡そう健やかな地球
●はじめに
皆さんは「地球温暖化」という言葉をこれまで、一度ならず耳にされたことがあると思います。石油などの化石燃料の世界的規模での消費の広がりにより、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの大気中の濃度が上昇し、地球が温暖化している現象を指すもので、現在のままだと21世紀末には地球全体の気温が約21世紀末には地球全体の気温が約2℃上昇し、さまざまな悪影響が予想されています。この問題は、私たち20世紀の人間が21世紀以降の子孫に対し、より良い地球環境を手渡せるか否かという、現在の私たちに突きつけられた問題であります。
今日の社会は「自動車文明社会」と言っても過言ではないほど、自動車の利用に大きく依存しています。しかし、自動車交通の分野で、現在の勢いでエネルギー消費が伸び続けると、大気汚染や温暖化につながり、現在のモビリティの高い社会を維持していくことが困難となるでしょう。
運輸部門においても、地球温暖化の現状をしっかりとらえ、どのように対応していくべきか、国民の皆さまに訴え、ともに真剣に考え、対策を講じていかなければなりません。本冊子を、なるべく多くの人にお読みいただき、ご理解とご協力をいただけるよう、切に願うものです。
1997年8月
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