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1-2.エコロジカル・ネットワークの基になった考え方

 

(1)生物生息空間の良い形態.配置の仕方

現状及び潜在的な動植物について、個々の種が要求する生物生息空間の形態・配置を明らかにすることは、自然保護区を設定する際に重要である。具体的には次のA〜Fの6つの原則を踏まえることが、最も効率が良いことが、ダイヤモンド(Diamond,1975)などによる研究によって明らかにされており、国際自然保護連合によって提唱されている(図?T-1)。

A.生物生息空間はなるべく広い方がよい

B.同面積なら分割された状態よりも一つの方がよい

C.分割する場合には、分散させない方がよい

D.線上に集合させるより、等間隔に集合させた方がよい

E.不連続な生物空間はコリドーで繋げた方がよい

F.生物空間の形態はできる限り丸い方がよい

007-1.gif

図?T-1 保護区のデザイン

ダイヤモンドによって提唱された保護区のデザイン。6つの原則を集約すると「より広い面積で、より円形に近い形で塊として確保し、それらをコリドーで繋ぐことが最も効果的な保護区の形態および配置の仕方である」ということなります。

 

 

 

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