日本財団 図書館


116-1.gif

 

116-2.gif

圧降下分を引いた値がD1の降伏電圧よりも高ければD1には電流が流れつづけ、TR1のエミッタ電圧はD1の降伏電圧に維持されることになる。一方、TR1のベース電圧VBはR2×VO/(R1+R2)で表され、VOの値によって変動する。VOが高くなるとVBも高くなりTR1のVBEが増す。そのためTR1のコレクター電流が増加し、R4による電圧降下も増大しTR2のVBEが下がる。その結果TR2のコレクタ・エミッタ間の抵抗が増すので、TR2での電圧降下が大きくなりVOが減少する。結局、TR1でD1の降伏電圧を基準としてVBの電圧変動を検出し、TR2の内部抵抗を変動させてVOを常に一定に保とうとしていることになる。TR2には最大コレクタ電流の大きなものを使う必要がある。

TR2の代わりに図5・48に示すように、トランジスタを2個、3個と用い(ダーリントン接続と呼ばれている。)VBの電圧変動を増幅して安定化の効果を増す回路も用いられる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION