T形円線図法は,精度は高いが計算・作図が多少めんどうであるので,極数の多い機械,無負荷電流が全負荷電流の50%以上或は全電圧短絡電流の20%以上もあるような電動機に対して使う。しかし,無負荷電流が全負荷電流の80%以上或は全電圧短絡電流の50%以上もある特殊電動機は,実測によった方がよい。円線図には上記のほか,π形円線図法その他の特長ある方法が創案されている。なお,円線図法は作図によって特性を算定するのが普通であるが,計算によっても算出できる(JEC-37誘導機付録参照)。
最近では一般に電子計算機を使用して特性計算を行っている。
なお,始動特性の算定にあたっては,鉄心の飽和の高い場合には,全負荷電流ならびに全負荷電流の2倍の2点を,対数目盛方眼紙上にて延長し,全電圧を加えたときの電流を推定し,下式により始動トルクTstを算定することが望ましい。