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(3)超音波液面計

超音波が液体から気体へ,また,気体から液体に入射する場合殆んどその全部が液面で反射して戻ってくる。超音波液面計は発振器から発した超音波が液面で反射して受信器に戻ってくるまでの時間を検出して液位を測定する装置である。この液面計は,音速が気温によってかなり変化するので補正装置を必要とするが,液の種類及び温度による誤差が小さい利点がある。

 

2・12・4 回転計

 

一般に使われる電気式回転計には,次の2つがある。

(1)回転速度を電磁誘導作用によって電圧に変換して測定する方法

もっとも一般的なものとして速度発電機法があり,この発電機には直流他励磁形,単極形,交流誘導形,交流永久磁石形などがある。直流他励磁形は,通常の直流他励磁発電機と同じ原理で界磁を一定の電圧で励磁しておけば,誘起電圧が回転速度に殆ど比例するような特性をもっている。

(2)回転数を断続的なパルスに変換して測定する方法

この方法の一つに,測定しようとする回転軸に断続接点をつけ,電気回路を開閉して回転数と同じ数又はこれに比例した数の断続電流を発生させて,周波数計により測定するものがある。

 

2・12・5 その他の計測装置

 

上記の各電気計測装置のほか,次のような計測装置が使われる。

(1)動力計

内燃機関,蒸気機関などの原動機の発生動力や推進器,発電機,電動機,ポンプ,通風機などで消費する動力の量を測定するのに,回転力だけを測定する回転力計やねじりを測定するねじり計が使われる。

(2)電気検塩計

密閉したボイラでは給水中に塩分を含まないようにするのに,もし給水管が破れてボイラに塩水が混入すれば,ただちに警報して,給水の連続監視を行うことが必要である。電気検塩計(導電率式濃度計)は給水中の二つの相対する電極間の電気抵抗を測定して塩分の混入を知って,その測定結果を指示,記録,さらに警報を行うものである。

 

 

 

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