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るので、磁気コンパスへの影響のない位置に設置すること。

-2. 空中線

レーダー空中線の装備高さは最大探知距離に関係し、船の吃水線から高いほど遠距離の目標の探知が可能となる。しかし、あまり高く設置すると、近距離における海面反射強度が大きくなり、海面反射の中の小型船などの小目標のエコーが探知しにくくなる。特に、3ユニット構成のX-bandの場合、導波管が長くなるため電波の伝送損失が増えるため(導波管の損失は往復路のため2倍の影響を受ける)受信感度が下がる。

空中線の装備場所の決定に当たっては、次の点に留意する。

(1)装備するマストのプラットホームは船首尾線上にあること。

(2)360度にわたり視界を妨げる障害物がないこと。

<図3.1.2>の左図のように、視界を遮るマストなどがある場合、シャドウセクターαが2度以下であればレーダー画面上で陰になって抜けるので、感度が下がる程度である。しかしながら、αが2度を超える場合は、プラットホームを、同図の右図のように空中線から障害物の頂点を見下ろす角度βが空中線垂直ビーム幅の1/2(普通10度)になるまで上方に移動すること。

069-1.gif

 

 

 

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