以下に立ち会い人によるレイティングと以上に述べたような評価値の出力との対応関係を比較する。
実験ケース1-1(図IV-2-1)
・立ち会い人によるコメント:【安全と感じた】
実験ケース2-1(図IV-2-2)
・立ち会い人によるコメント:【全般に安全と感じたが、同航船追い越し状況で危険の印象】
・5分および11分で交通環境ストレスにピークが出現している。立ち会い人のレイティングと合致している。
実験ケース3-1(図IV-2-3)
・立ち会い人によるコメント:【非常に接近した追い越し状況で危険の感覚が強い】
・10分前後で交通環境ストレスにピークが出現している。立ち会い人のレイティングと合致している。
・9分から10分にかけての操船に危険性が高い状況が見られる。水道内で追い越しを
かけている。
実験ケース4-1(図IV-2-4)
・立ち会い人によるコメント:【水道手前で同航船と距離がつまり危険感増大、小島東側で前方の同航船による閉塞感】
・9分ごろより、17分ごろより交通環境ストレスの高まりが見られる。立ち会い人のレイティングと合致している。
・立ち会い人によるレイティングと評価値の全体的な変化傾向がよく合致している。
実験ケース5-1(図IV-2-5)
・立ち会い人によるコメント:【開始位置で前方同航他船の影響大きい、最狭部航過後先行の同航船と離れ始め危険感減少】
・立ち会い人によるレイティングと評価値の全体的な変化傾向がよく合致している。
実験ケース5-1=2(図IV-2-6)
・立ち会い人によるコメント:5-1と同様である。
・立ち会い人によるレイティングと評価値の全体的な変化傾向がよく合致している。
実験ケース6-1(図IV-2-7)
・立ち会い人によるコメント:【左舷側に同航船がいて困難感、危険感を増す。】
・3分および10分で交通環境ストレスにピークが出現している。立ち会い人のレイティングと合致している。
実験ケース6-1=2(図IV-2-8)
・立ち会い人のレイティングの変化傾向と環境ストレス値の変化傾向はかならずしも一致していない。2段目と3段目の評価指標をみると、立ち会い人によるレイティングの山の高さは地形制約や他船航行に起因する困難感からくるものではなく、危険の顕在化に対するものであったといえる。
・立ち会い人によるレイティングの高さは、馬島に異常接近したことによるものである。