日本財団 図書館


このように当社は世界的な規模で事業展開をしておりまして、環境問題や安全問題の対応もグローバルな視野で取り組みを進めていくことが重要であると理解しております。

環境への優しさにつきましては、私どもは以下の4点をキーテーマだと進めております。1点目でございますけれども、CO2 の排出量の低減、要は燃費の改善、燃焼の改善でございます。2点目でございますけれども、低エミッション車、クリーンエネルギー車の研究開発。3点目としまして、自動車のリサイクルの推進。4点目でございますけれども、会社自体がクリーンになる。クリーン・インダストリーの推進の4点でございます。自動車の場合、燃費の向上を図ることがCO2の排出低減にもつながります。またCO2問題は地球のエネルギー資源枯渇問題とも密接に関係していると考えております。そこで私どもは次のような考え方で取り組みを始めております。

まず短中期的な対応としましては、貴重な石油資源を長く大切に使用していくため、ガソリン車やディーゼル車の燃費のさらなる向上に向けて研究を進めております。また石油以外の化石燃料資源の有効利用を進めるため、天然ガス自動車やメタノール自動車などの開発にも取り組んでおります。そして長期的な対応といたしましては、再生可能なクリーンなエネルギーの自動車利用を図るため、電気自動車、水素燃料電池自動車や水素自動車などの研究開発も進めております。

燃費は商品性からも重要な要素だと考えております。当社が実施しておりますお客様のニーズ調査結果からも、燃費が日米欧でいずれも上位を占め、特に近年増加の傾向をしめしております。技術的には燃費の向上とトレードオフの関係にありますのが安全性の向上、排出ガスの低減、装備快適性の向上などの要件でございますが、これらを両立させるべく、エンジン、駆動系の効率の改善、走行抵抗の低減、軽量化など、取り組んでいくべき課題だと考えております。

特に大きな燃費向上が期待できますエンジン、駆動系の領域につきましては、当社は独自の新三元触媒を装着したリーンバーンエンジンや、やはり独自技術でミラーサイクルエンジンなど、いち早く市場導入してきております。

また新型カペラではダイリューティッドバーンエンジンで従来比でいきますと18%レ

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION