をどうやって妥協させるかということなんですね。 何を言いたいかといいますと、 先ほどの都市環境問題のこういう物質というものは、 どちらかというとこのオレンジ色、 黄色の軍団と緑色の軍団と分かれるんですね。 これは、 こういう光化学スモッグが出る。 これは若干毒性がある。 これは咳とか痰が出やすくなるということで、 いずれにしろあまり楽しくないんですけれども、 このグループはどちらかというと燃料をむだに燃やしているときに出てくるんですね。 要するに消化不良で、 エンジンが食べた燃料というのがうまく燃えないで出てきている軍団がこれであります。 ところが皮肉なことに、 もう一つ対策をしろと言われている窒素酸化物というのは、 うまく燃やすほど出てくるんです。 俗に言う完全燃焼に近くなればなるほど出てくる。 それから、 それの親玉がCO2でありまして、 これは燃料というものが完全燃焼すれば水かこれになるだけなんですね。 ですからひと昔前ならば、 これを出したエンジン技術屋はほめられていいんですけれども、 そうはいかないということでございます。 この緑色の軍団とオレンジ、 黄色の軍団というのは、 いずれにしろ片や完全燃焼、 片や不完全燃焼のものを何とかして両方とも下げてしまえということでございますので、 こういうところに技術的な問題の一つのポイントがございます。 まず、 先ほど言いましたようにこれを30年来やってきております。 未来永劫これは続いていくと思います。 だいぶきれいにしてきたつもりですけれども、 環境問題はこれでいいということがないものですから、 こよなく小さくしていこうとは思いますけれども、 こういうような技術でここを中心にしてやってきて、 いま次の問題はここいらに取りかかろうということでございます。
この技術開発のこの相反する2つの軍団、 この中だけでのこれとこのグループですが、 これをどうやって退治したかというのは、 もう一言で申し上げます。 私ども30年やってきたんですけれども、 皆さんには2分くらいでもう技術開発を進めていただくということでございまして、 これはマフラーというものであります。 自動車の後ろにマフラーがついておりますのが皆さん後ろから見えますけれども、 あれはエンジンの音を消すものでありまして、 このマフラーではございません。 あのマフラーのもうちょっと奥の方に同じようなマフラーがありまして、 その中にセラミック状の蜂の巣のような筒が入っておりまして、 ここに白金が塗ってあります。 白金が塗ってあるというのが非常に技術的な最大のみそでございまして、 HCだとかCOだとか、 窒素酸化物だとかいうのを退治するためにこれをつけることになりました。 これは実は機械屋の分野ではなくて、 化学屋の分野でございまして、 ケミストががんばるところであります。 特にこの白金という物質を使いまして、 先ほどの矛盾するこの3物資をまあまあといってなだめながらうまく反応させられるものがこの白金だったんですね。 白金というのは大変美しい貴金属だと思いますけれども、 化学的にも大変すばらしい働きをする貴金属でございまして、 この力を中心にしてこちらの技術開発というものが行われてきたというふうにご理解いただければ、 30年も夢のごとく一回で過ぎるということでございます。
これが都市環境問題の一つのみそでございますけれども、 地球環境問題としては何をやって