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いいのか、むしろ、不要不急の自動車の使用を抑制するために、今日いろんな方からいろんな議論が出ましたように、不要不急の自動車を使うことがむしろ経済的には割りが合わないんだというような、そういう仕組みに変えていかなければいけないということが、今日の議論からも浮かび上がってきてるのではないかと思います。

ただし、その時に、例えば炭素税なら炭素税が、環境税なら環境税が、どんなふうに使われているのか、出澤さんから自動車に関わる9種類の税金というご指摘があったわけでありますけども、それから日本のガソリンには、世界でも最も先進国の中で高い水準の税金が使われており、そういう税金というのが、道路整備という形で今までは使われてきた、いわばマイカーとか、自動車の利用を促進するような形で実は使われていて、そして、そういう中で結果的に公共交通が衰退させられてきたという状況があるかと思います。

そういう意味では、今、既にある仙台や宮城県の公共交通をどういうふうに復権し、そして、公共交通を私たちが大事だと考える時に、今日はそのお話は余りてできませんでしたけども、これから21世紀は高齢社会に確実になつて参ります高齢社会に、益々この交通安全ていうことは重要になってくるわけであります。そういう交通弱者の安全をいかに確保するのか、そしてこの地球環境問題という時代に、新たに公共交通の使命というものが浮かび上がってきているかと思います。

こういう公共交通の復権、整備拡充という観点からということと、その環境税だとか炭素税だとか、これまでの自動車やあるいはガソリンに関わる税制の利用の仕方を公共交通の復権のためにも使っていく、そういったことも今日のシンポジウムの中から浮かび上がってきたのではないかと思います。

今日は、丸山先生と北條先生に、大変分かり易い問題提起を頂きました。またパネリストの他の4人の方からも、それぞれのお立場からユーモアを交えまして貴重な問題提起を頂きました。会場からのご発言にもありましたように、この今日のシンポジウムのお二人の問題提起をご自分の胸中にだけとどめるのではなくて、今日お宅に帰りまして、また、明日職場に帰りまして、是非、家庭と職場での環境教育・交通安全教育に結び付けて頂きたいと思います。

それから今日の皆さんのこの袋の中にですね、例えば、「21世紀に向けた環境エネルギーと運輸」とかですね、それから宮城県、それから仙台市、それからJAF等々の、それから電気自動車についても東北電力さんの電気自動車やハイブリッドカーに関する資料だとか、それからエコドライブについても「エコドライブ10のおすすめ」というような大変貴重な資料を頂いております。これも大切な紙の資源を使っておりまして、是非これをすぐに廃棄物にしないで、有効にご活用頂きたいと思います。

それでは長時間のご静聴ありがとうございました。シンポジウムをここまでとして頂きます。

 

 

 

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