なんですね。その頃あまり心理学に来る人がいませんでしたからね。私も成績が悪いから心理学にまわされたんです。
その不注意の例を見て見ましょう。はい、スライド。
これは何に見えますか。よくこれ教科書に載っているやつなんです。若いマダムがいるとこういうふうにごらんになる人もおりますね。
そうじゃない。お婆さんだ。と魔法使いのお婆さんのような人がいると、両方いると色々あると思うんです。で、若いマダムといった場合、これが睫毛、これが鼻ですね。顎、ネックレス・首飾り。
お婆さんといった場合は、これが目なんです。これが鼻なんですね。これは口です。ちょっとうつむいています。これ2種類が判りますというと勝手に入れ替わるんですね。非常に不安定にパッパッパッと変わります。
これが全注意的過程といいまして、注意の本質をあらわすわけですな。
浮気もんなんです。自動的に変わります。自分の意思でなんともできはしない。はいその次。
そこで物を整備する場合はですね、人間に合わせて物を作るわけですね。こういう(会場の)環境もそうでございますね。人間にとって安全なように、便利なように、使いやすいように、そして美しくと、こういうふうに造っていくわけです。で、標識、表示これなんかをやる場合はですね、我々文字というのは、一番頭を使うんですね。運転している時頭使うと疲れますからね。一番頭を使わないのは色なんです。これは目に映っているとおりに判断すればいいわけです。ですからなるべく色を使うんですね。我々赤い色を見ると注意喚起されます。もともとそういう繋がりを持っておるんですね。
絵文字というものがございます。これが丁度中間なんですね。
これを使うわけです。あそこに非常口がありますね。あれが絵文字です。パッと見ただけで全体の形がすぐ判ります。そういうふうに。はいその次。
これ標識ですね。これみんな絵文字です。これ非常によくなったんですね。判りやすく書くんです。進入禁止と、下の方にただし何時から何時までと書いてある。はいその次。
これは昭和60年、八木山ですね。カーブの時、手前からこういうのがありますね。これ、北海道道警が考え出したんですね。カーブですよと。そしてこれに沿って曲がるというと、ブレーキをかけるというと、曲りきったところで今度はアクセルを踏んでも宜しいと。これをその、これは宮城県警でしょうかね、こういうふうに変えてみたわけです。八木山のこの道路はスピードがでるもんですから。これは向こうから来るんですね。はいその次。
「早くも威力発揮」なんて書いてありますがね。こういうのでね、効果が直ぐっていうか、ドラマチックに現れるということはまずないんです。じゃぁ、何が現れるかというと注意喚起なんです。これが大切なんです。こういうことやったから事故が途端に減りました