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講  演

 

【人と交通安全】

 

講師 宮城学院女子大学教授 丸山 欣哉

 

略歴

昭和29年3月 東北大学文学部卒業

昭和34年3月 東北大学大学院文学研究科博士課程修了

昭和34年4月 東北大学文学部助手

昭和37年4月 福島県立医科大学講師・助教授

昭和44年4月 東北大学文学部助教授(心理学講座)

昭和50年4月 東北大学文学部教授

平成 7 年4月 宮城学院女子大学教授(人間文化学科)

専門

実験心理学、産業安全心理学、人間工学

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事故防止には「元栓」がないといわれます。

「元栓」、これは運輸交通をやめることでございますが、これでは生活が成り立ちませんですね。「元栓」がないといいますのはですね、「元栓」は一つではないという意味でございますね。スライドをお願いしましょう。「元栓」は3つ、こういわれます。「物」、「人」、「社会」でございますね。

「物」、これは環境、道路環境、標識、車、そういったものでございます。

それから「社会」、これは家庭、職場、行政というものです。

「人」、これは運転手さん、歩行者個人の問題でございます。

この3つをですね、全部やらなくちゃならないということで、総合的対策といわれるんですね。もう少し詳しく申しますと過去の教訓を生かした長期にわたる、時間かかるんです、長期にわたるきめ細かな総合的対策とこういうふうにいわれます。

古い時代はですね、物の整備、これは金がかかりますからね、ですから経営者はこれを怠って、全てこの働く人個人の不注意に原因を持っていったんですよ。あなたが不注意だから事故になるんだと。

ところが我々心理学の方では、色々調べますというと、我々は非常に不注意な弱い生物

 

 

 

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